iDeCoをはじめた会社員・公務員の皆さんは、年末調整で節税できた所得税額をしっかりとチェックしていますか?
『iDeCo(イデコ)で節税!』『年利15%!最強の節税術』なんて言われていますけど、自分はどうだったのか確認しないと、結局無駄遣いして一番のメリットを捨ててしまうことになりかねません。
簡単ですので、年末年始の暇な時間にチェックしましょう!
※この記事は会社員・公務員で年末調整を行っている方向けです。
節税額(所得税)のチェック方法
チェック方法は会社からもらった『源泉徴収票』と『電卓』があればOKです。
- 源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」から「所得控除の額の合計額」を引いて、1000円未満の端数は切り捨てる ※この金額をXとします
- Xに今年拠出したiDeCoの金額を加える ※この金額をYとします。
- 所得税の速算表にX、Yそれぞれをあてはめて計算し、102.1%をかける
※Xを元にして計算した金額をA、Yを元にして計算した金額をBとします(ともに100円未満の端数は切り捨て) - BからAを引いた額が節税額になります。
《参考》所得税速算表(国税庁HPより)
課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円を超え 330万円以下 | 10% | 97,500円 |
330万円を超え 695万円以下 | 20% | 427,500円 |
695万円を超え 900万円以下 | 23% | 636,000円 |
900万円を超え 1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
1,800万円超 | 40% | 2,796,000円 |
(注)例えば、「課税される所得金額」が500万円の場合、500万円×20%−427,500円=572,500円となります。
では、具体例で計算してみます。
- 給与所得控除後の金額から所得控除の額の合計額を引く
4,951,500−2,341,406=2,610,094≒2,610,000(1,000円未満切り捨て)(=X) - XにiDeCoで拠出した年額(ここでは144,000円とします)を加える
2,610,000+144,000=2,754,000(=Y) - 所得税の速算表にあてはめて計算する
X:2,610,000×10%−97,500=163,500×102.1%=166,933.5≒166,900(100円未満切り捨て)(=A)
Y:2,754,000×10%−97,500=177,900×102.1%=181,635.9≒181,600(100円未満切り捨て)(=B) - B-A:181,600−166,900=14,700円
投資金額144,000円で14,700円が節税になった計算です。
節税できた分はどうする?
節税額がわかったところで、その分を皆さんはどうするか考えていますか?
『こんなに節税(還付)されたんだから、豪華なおせちを買っちゃえ〜』
『年末年始の家族旅行代に使っちゃえ〜』
となっていませんか?
おそらく、iDeCoに加入する際には、シミュレーションをしているはずです。そのシミュレーションで節税分も見込んで老後資金がいくらになる!とイメージしていませんか?
であるなら、節税分は老後資金として貯蓄か投資に回さないと、後になって「なんか少ないな!?」ということになってしまいます。
そこで提案したいのは『節税分を再投資すること』です。
具体的には、拠出金が給与天引きされている人は、つみたてNISAなどの投資資金に回す。拠出金が給与天引きではない人は、翌年以降の拠出金に回す。というやり方がいいでしょう。
いずれにしても、「年末調整で還付になった分は浪費していた」なんてことがないようにしましょう!
まとめ
いかがでしたか?
iDeCoで節税できた金額をチェックすることで、一番のメリットを享受できることがわかっていただけたと思います。
本当に簡単ですから、是非チェックしてみて下さい。
なお、住民税については、来年6月頃に通知がきますので、その時に確認するのがいいと思います(後日記事にしたいと思います)。