元地銀マンとして、銀行カードローンについて思うこと

みなさん、こんにちはやぐまです

銀行のカードローンに注目が集まっています

悪い意味で

『預金はほとんどゼロに近い金利しか付けないのに、年10%を超えるような高金利のカードローンを貸し付けるとはをけしからん』

と、言うことですが、ちょっと待って下さい

 

『いくら借りるか』

もっと言えば、『借りるかどうか』その人が決めることであって、銀行が無理やり貸しているわけじゃないんです

元地方銀行マンとして思うところを書いていきたいと思います

そもそもカードローンの仕組みって?

地銀マンとしてセールスする時によく言っていたのは

『借り入れする枠(限度額)を作って、必要な時に借りていただけます』

というように説明していました

必要な時に必要な額だけ借りることができる

ということです

借りる額を決めるのは銀行ではない

銀行はあくまで、最大で○○円まで借り入れすることができる限度額を設定するだけで、

借りる額を決めるのはその人なんです、銀行ではないんです

必要がなければ借りなくていいし、銀行員から借りて下さいとお願いすることもありません

あくまで、個人の顧客に対して借りて下さいと言うことないです
でも、これが事業をしている顧客であれば、借りて下さいと頭を下げたことは私自身何回もありました

いつでも借りることができるという誘惑

銀行員から借りて下さいとは言いませんが、実際にはかなりの確率で借りてくれます

『人間はお金があると使っちゃうものなんです』

私も過去に目標のために自分名義でカードローンを作ったことがありましたが、あっと言う間に限度額まで使ってしまいました

かなりの期間、銀行に貢献していた記憶があります(汗)

良い商品にも悪い商品にもなるのがカードローン

例えば、急にお金が必要になった時にカードローンを作っておけば、すごく便利です

必要になってから銀行から借りようとすると

審査だとか書類を揃えたりといったことが沢山あります

また、保証会社によっては、少しブラックな借り方をしているような人でもカードローンを作ることができるので、生活を再建するためや借金をまとめる方法として使うことができます

保証会社の審査が甘かったんじゃないか?という報道がされていますけど、今や審査は自動化がすすんでいるので、銀行や保証会社の担当者が審査結果を変えるような余地はほとんどないと思っています

 

一方で、いつでも使える手軽さから遊興費(特にお酒やギャンブル)につぎ込んでしまうことも結構あります(そういうお客さんをいっぱいみてきました)

一番は、金利が高いということで、しっかりと返済プランを考えておかないと、実質金利分だけ返済していくだけというパターンにはまり込むこともありえます

個人がカードローンに対してできること

基本的にはカードローンはつくらないのが一番

銀行員は『何かあったときのために作っておけば安心ですよ』と勧めてきますけど

何かあったときのためのお金は預貯金でしっかり確保しておくのが最も健全ですし、当たり前の行動だと覚えて下さい

どうしても作らないといけなくなったら

友達や知り合い、家族親戚の付き合いでどうしても作らないといけなくなったら、どうしても作らないといけない状況に追い込まれてしまったら

カードローン用カードが送られてきたら、いきなりハサミを入れて捨てる

という方法で対応しましょう

私の経験上、カードローンを作ってくれた件数や限度額が銀行にとっての目標(≒ノルマ)でいくら借りてくれたかはあまり重要ではありません

友達や知り合い、家族親戚の付き合いでどうしても作らないといけなくなったら、作ってもいいですけど、借りないことが大事です

借金で首が回らなくなってカードローンがないと生きていけない

まず、そうならないことが大事ですけど、仮にそうなった場合には銀行員ではなく、弁護士に相談しましょう

まとめ

私の銀行員時代の上司に、県の出先機関に勤務している職員全員(200人くらい?)にカードローンを作らせたっていう猛者がいましたけど、今だったら、相当怒られてしまうんでしょうか?(当時は、今よりも金利が高くて固定金利で年率18%とかでしたよ・・・)

何にせよ、私が言いたいのは

カードローンという商品は悪くない

ということです

ちょっと金融リテラシーがあれば、絶対に作らないし、どうしても作らないといけなくなったとしても絶対に借りないと思います

そうゆう情報を伝えてこなかったのが銀行の責任なんだとしたら、銀行も反省しなきゃいけないですけど、金融教育が遅れているのが大きいと思います

皆さんもカードローンは作らない、借りないってことを覚えておいて下さい