前回、選手の総合値の計算方法を解説しました。
各選手の『総合値』がわかれば、《チーム総合値》の計算も可能になります。
ただし、戦術、フォーメーションコンボ、ポジション適正、バンディエラ特徴など、様々な要素が絡んでくるので、計算は複雑です。
今回は、基本的な計算と戦術一致による上昇に焦点を絞って解説していきます。
《チーム総合値》
《チーム総合値》は、編成の画面で左上のレーダーチャート上に表示されている数字になります。
基本的には、数値が大きくなればなるほど強いチームと言えます。
《チーム総合値》を大きくするのが【サカつくRTW】の面白さの一つでもありますが、プレイヤー同士の大会であるSWCCにおいては、この《チーム総合値》でディビジョン分けされているので、《チーム総合値》のコントロールが非常に重要になります。
《チーム総合値》の基本計算
基本的には《チーム総合値》はスタメン11人の総合値の合計です。
例えば、下の画像のチームの場合、《チーム総合値》は「55,186」と表示されています。
ここで、スタメン11人の『総合値』(各選手に表示されている数値)を合計すると以下のようになります。
このように、《チーム総合値》は、スタメン11人の『総合値』合計であることがわかります。
これで済めば悩まなくてもいいのですが、今回のチームは、戦術などによるバフがかからないように作ったチームなので、実際には、使用する戦術等で数値が変動します。
《チーム総合値》と戦術の関係
サカつくRTWにおいては、チームは5つの戦術(バランス、中央突破、ポゼッション、サイドアタック、カウンター)のいずれかを選択し、試合を行います。
さらに、監督と選手には得意戦術が設定されており、チームが使用している戦術(以下、チーム戦術)と一致している場合に《チーム総合値》が大きくなります。
先ほどの例では、チーム戦術が「バランス」、監督は得意戦術がサイドアタックのミクレス監督(★5)、そして、実はスタメンのすべての選手の得意戦術が「カウンター」となっています。
この場合は、チーム戦術が、監督、選手の得意戦術と一致していないので、先ほど計算したように、単純にスタメン11人の『総合値』の合計が《チーム総合値》となります。
例えば、チーム戦術を「サイドアタック」に変更すると、ミクレス監督の得意戦術と一致するため、《チーム総合値》が上昇します(55,186→65,405)。
また、チーム戦術を「カウンター」に変更すれば、得意戦術が「カウンター」の選手(この例だとスタメン11人全員)については、内部的に総合値が上昇し《チーム総合値》が上昇します(55,186→60,313)。
チーム戦術と、監督、選手の得意戦術の関係をまとめると以下のようになります。
監督の 得意戦術 |
選手の 得意戦術 |
《チーム総合値》 | |
チーム戦術との一致 | × | × | ‐ |
〇 | × | 上昇(監督分) | |
× | 〇 | 上昇(選手分) | |
〇 | 〇 | 上昇(監督&選手分) |
《チーム総合値》の計算方法
ここからは、「チーム戦術と監督、選手の得意戦術が一致した場合」の計算を解説します。
計算する上で重要なポイント
《チーム総合値》を計算する上で、重要なポイントが二つあります。
一つは「端数処理」、もう一つが「計算対象」です。
端数処理
端数処理の方法としては「計算で端数が出た場合には小数点以下を切り上げ」ます。
前回でも少し触れましたが、端数処理は「切り上げ」で統一されていると推測されます。
以下の画像は、グアルディオラ選手の能力値の抜粋です。
ここで、OFF値に注目してください。OFF値は「3,792」と表示されていますが、これは「(ドリブル+シュート+パス)÷3」で計算されます。
- ドリブル=854
- シュート=1,833+460+2,940=5,233
- パス=1,887+460+2,940=5,287
これらを合計して3で割ると、11,374÷3=3,791.33333・・・となり「3,792」にするには小数点以下を切り上げすることになります。
もちろん、この計算だけで端数処理は切り上げと断定することはできませんが、ここだけ「切り上げ」処理をしていると考えるよりは、ゲーム内の計算で端数が出た時は全て「切り上げ」処理にしていると考えるのが自然だと思います。
計算対象
《チーム総合値》の計算する際に、選手の『総合値』から計算しているわけですが、それは以下の式で表現できます。
《チーム総合値》に換算する選手の数値=選手の『能力値』×上昇率+選手の『ランク加算』
つまり、「《チーム総合値》の計算上、『能力値』だけが上昇して『ランク加算』は上昇しない」ということです。
これについては、以下のような検証していますが、少し長いので気になる方はタップして読んでみて下さい。
二つのチームを用意しました。AチームとBチームの違いは、GKの『総合値』だけで、その分だけ《チーム総合値》も違っています。
AチームのGKには追加スキルを付けず、BチームのGKには一つだけスキル継承しました(ランクA、Lv.3)。
これにより、Bチームのチーム総合値(55,261)はAチーム(55,186)より『75』だけ高くなっています。
ここで、使用戦術を「バランス」から「カウンター」(スタメン全員の得意戦術)に変更します。すると、それぞれのチームの総合値は上昇していますが、上昇後の両チームの総合値の差は 『75』 のままです(Aチーム:60,313、Bチーム:60,388)。
A、Bチームの違いはGKのスキルのみで、このスキルによって『ランク加算』部分が増えています。仮に『ランク加算』に何らかの上昇率がかけられているのであれば、両チームの差は75よりも大きくなっていなければなりません。
しかし、実際にはそうなっていないので、選手の得意戦術一致による上昇は『ランク加算』と無関係であることがわかります。
これは、監督の得意戦術一致による場合も同じです。
《チーム総合値》は、選手ごとに計算(『能力値』×上昇率+『ランク加算』)を行い、それを合計することになります。
監督の得意戦術一致による上昇率
チーム戦術が監督の得意戦術と一致した場合には、選手の得意戦術とは無関係に《チーム総合値》が上昇します。
どの程度上昇するのかは、監督の戦術得意度によります。
検証した結果、監督の戦術得意度による上昇率は以下のようになっています。
戦術得意度 | 上昇率 |
Lv.1 | 1% |
Lv.2 | 3% |
Lv.3 | 5% |
Lv.4 | 10% |
Lv.5 | 15% |
Lv.6 | 20% |
選手の得意戦術一致による上昇率
選手の得意戦術については、前回も説明したように、限界突破0~2回の選手は「戦術〇」、限界突破3~5回の選手が「戦術◎」となります。
戦術〇は10%の上昇率で、戦術◎は現在検証中です。
《チーム総合値》の計算(実例)
では、実例で解説したいと思います。
今回は、以下のチームで「選手の得意戦術一致による上昇」を計算してみます。
今回のチームはスタメンのうち「イヘアナチョ」選手のみ得意戦術が「中央突破」で、残りの10人の得意戦術が「カウンター」です。また、Lv.50で限界突破はしていません。
「イヘアナチョ」選手の能力は以下のようになっています。
まずは、イヘアナチョ選手の『ランク加算』を計算します。
- 特徴 ランクA×3→「225」
- スキル ランクA×2→「150」
- 二つ名 なし
- 移籍特訓 なし
- アクセコンボ なし
- 得意戦術 ランクA×1→「75」
合計で「450」になります。
次に『能力値』ですが、全てを合計するのではなく、一旦、項目ごとに計算します。
「イヘアナチョ」 | 基本能力 | プレースタイル | 小計① |
ドリブル | 998 | 100 | 1,098 |
シュート | 874 | 150 | 1,024 |
パス | 998 | 275 | 1,273 |
タックル | 125 | 0 | 125 |
パスカット | 125 | 0 | 125 |
マーク | 125 | 0 | 125 |
トラップ | 1,123 | 300 | 1,423 |
キープ | 874 | 125 | 999 |
プレイスキック | 1,123 | 150 | 1,273 |
精神 | 312 | 0 | 312 |
スタミナ | 437 | 0 | 437 |
スピード | 562 | 0 | 562 |
パワー | 437 | 0 | 437 |
この項目ごとの数値に上昇率をかけます。
この上昇率は、イヘアナチョ選手が「限界突破なし」なので、10%になります。
小計①に10%をかけて、端数が出るので切り上げ処理し、小計①に加算します。
小計① | 10% | 切り上げ後 | 小計② | |
ドリブル | 1,098 | 109.8 | 110 | 1,208 |
シュート | 1,024 | 102.4 | 103 | 1,127 |
パス | 1,273 | 127.3 | 128 | 1,401 |
タックル | 125 | 12.5 | 13 | 138 |
パスカット | 125 | 12.5 | 13 | 138 |
マーク | 125 | 12.5 | 13 | 138 |
トラップ | 1,423 | 142.3 | 143 | 1,566 |
キープ | 999 | 99.9 | 100 | 1,099 |
プレイスキック | 1,273 | 127.3 | 128 | 1,401 |
精神 | 312 | 31.2 | 32 | 344 |
スタミナ | 437 | 43.7 | 44 | 481 |
スピード | 562 | 56.2 | 57 | 619 |
パワー | 437 | 43.7 | 44 | 481 |
これが、上昇率をかけた後の『能力値』になります。
小計②の合計を2で割った数値(10,141÷2=5,070.5=5,071)に『ランク加算』(450)を加えると、イヘアナチョ選手の『総合値』(5,521)が算出できます。
イヘアナチョ選手の『総合値』は「5,057」でしたから、戦術を中央突破に変更した場合には、「464」上昇(5,521-5,057=464)して《チーム総合値》が「55,726」(55,262+464)になるはずです。
まとめ
今回は、《チーム総合値》の基本計算とチーム戦術との一致による上昇分を計算しました。
実はこれまで、《チーム総合値》の計算については、何人かのオーナーさんが解説されていたのですが、ピッタリと一致することはなく、『大体』『約』という表記がなされていました。
これは、ピッタリ一致させることはあまり意味がなく、SWCCの制限戦でもピッタリ上限にしたからといって強くなるわけでないので、『大体』で問題ないからです。
ただ、個人的にはずーっと腑に落ちなかったんです。
選手の能力を数値で表現している以上、何かしらのルールがあるはずですし、それを見つけたいという思いがありました。
今回、色々検証していく中で、本当にピッタリとした計算方法がみつけることができ、SWCC決勝トーナメント並みに興奮しましたし、達成感もありました。
手前味噌ながら、この計算方法を勝手に『やぐま式』と名付けたいと思います。よろしければ、皆さんも使ってみてください。
それでは、良きサカつくライフを!